カラーリストの仕事。
こんにちは!
トップカラーリストの尾上です!
今日はカラーリングの褪色過程を考えたカラーデザインについてお話ししていきます。
そもそも、
カラーリングは日がたつと色が抜けていきます。
『どうにかならないですか?』
はい、これよく言われます。
残念ながら......
これはどうしてもさけられないことなのです。
ですが、
色の抜けていく過程を、カラーリストは設計します。
仕上りのデザインだけでなく、色の抜けていく過程のデザインも楽しんでもらえらることは
カラーリストとして喜びの1つでもあります。
そして、その発想を私に与えてくれたのは
メキシコの建築家ルイスバラガン!
私の大好きな建築家なのですが
色の魔術師的建築家であり、自然との調和をうまく取り入れた建築家。
色が人に与える心理的効果を追求し
建築の壁をキャンパスに四季折々の草木の成長過程とのコントラストも想像して壁の色を選んでいく。
メキシコの土地は緯度25.5405で緯度が低いので色彩が鮮やかに見えるといった
メキシコ人としてのアイデンティティと風土を深く愛した建築家なのです。
そう
色は光によって見え方がまったく違う
これは話すと長くなるのでまた次回!
こちらが、ルイスバラガンの建築です
草木がおりなす移りゆく景色を想像し
どの季節にもそれが絵になり美しく感じるようになっています
花が木から落ちて地面に舞っていく
景色も美しい。。 素敵ですよね!
カラーデザインでこのような過程をとりいれていきたいと思い...
カラーリングしてみました!
スモーキーなピンク系のカラーデザイン!
カラー剤は各メーカーによって
色の退色の仕方も違ってきます
DADA CuBiC には様々なメーカーのカラー剤があります
今回使用したのは
DEMIのトレニージョ
塩基性のカラー剤でハイライトとしてピンク、ローライトとしてグレーを入れました。
ベースカラーには
微アルカリカラーのスモーキーピンク
この色は褪色しても黄色を和らげる効果があります。
ハイライト、ローライトに使用した
トレニージョの塩基性カラーは色の退色が遅いので、ベースカラーが褪色しても残ってくれるので、デザインが長持ちします!
褪色の過程を楽しんでもらうためには
このような計算が必要なのです。
カラーリストの仕事は
ダメージレス、褪色の過程の計算などなど
時には勢いよく、時には優しく
このような知識をもって心をこめてやらせて
いただいています!!!
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